ボランディア・グロビケプス

2017年度はロシアの三葉虫を、と思っていたが、どういうわけか石炭紀のものばかりが手元に集まってくる。こういう流れはまったく予期していなかった。去年までは探してもなかなか見つからなかった石炭紀の三葉虫が、向うのほうから「私を買って」とばかりに…

コレクションの方向性

どうも私はいいコレクターにはなれないみたいだ。もうそれは諦めた。そんならコレクションをやめるかというと、そんな気はいまのところない。ものを集めるのは楽しいことだ。その楽しみを放棄するつもりはない。ではどうするか。その前に、自分がどういうも…

A la twitter

某月某日 電車に乗っていたら、どこからともなく石灰岩の匂いが漂ってきた。はっとして目を上げると、そこにバルダイテスそっくりの顔をした男が立っていた。某月某日 ヤフオクで売れた商品を梱包しながらため息をつく。「はあ、買って行くの男ばっかりやな……

ファコピディナ・ミシェリ・ミシェリ

本種はもともとダルマニテス・ミシェリという名前だったが、いつのまにかアカステ科に編入されて属名もファコピディナに改められた。ファコピディナの模式種(Phacopidina harnagensis)は英国産らしく、チェコでも似たようなのが出るらしい。しかしこんにち…

エッカパラドキシデス・プシルス

──あなたはレドリキア派? それともオレネルス派? ──パラドキシデス派です。分る人にしか分らないボケだが、こういう人は意外に多そうな気がする。レドリキアにもオレネルスにもあまり関心がなくて、パラドキシデスだけが好きっていうのがね。さて、今回手…

オギギヌス・ゲッタルディ

フランスの代表的な三葉虫は? と訊かれたらどう答えるか。あれでもない、これでもないと考えたあげく、最後に残ったのがオギギヌス・ゲッタルディ(Ogyginus guettardi)だ。初期の分類者であるブロンニヤールがこれをアサフス目に含めず、あえてオギギア目…

ディプレウラ・デカイ

デボン紀ニューヨークの産。ご覧のとおりコンポジットものだが、不自然さを感じさせないようにうまく貼り合せてある。上から見るとじゃっかん頭部が大きく、全体が寸詰まりのようだが、そんなことを気にしても始まらない。なにしろコンポジットなのだから………

リカス! リカス!

前にも書いたように、私のコレクションにはリカス成分が決定的に不足している。なんとかならないもんかとつねづね思っているのだが……──リカス、リカスと叫んで呼べば、リカスがくる。ほんとですかね、そんなうまい具合にいくのかしら。さて、リカスの魅力は…

鬼が笑う話

2016年が暮れようとしている。来年はいよいよロシア三葉虫が解禁になるのだ。なんと、わくわくする話ではあるまいか、と気分の高揚を抑えきれないが、さてじっさい何が欲しい? と訊かれたら、答えにつまるのですな。そりゃまあ欲しいものはいくつもある。ス…

幻の三葉虫

信山社発行の「世界の三葉虫」(進化生研ライブラリー1)は、もう20年以上も前の出版物でありながら、いまでも新本で買えるところがすごい*1。内容は一部古びてしまっているところもあるが、その反面、今では入手しがたい種類や、出所の怪しげな珍品も紹介…

ギターラ・ギタリフォルミス

黒いパラディンのおまけでついてきたもの。こういうおまけは非常にありがたい。というのも、ギターラなんていう種類を積極的に買おうという気にはなりにくいし、買う気になったとしても、なかなか満足のいく標本を見つけるのはむつかしいだろうから。今回の…

パラディン・ムクロナトゥス

ちょっと前にコメント欄での返事に「どうしようか迷っている黒いパラディンがある」と書いたが、やっぱり気になったので売り手に問い合せてみたところ、「あれよりいいのがある。欲しいなら譲るよ」と別の標本二個の写真を送ってくれた。まあたしかにそれら…

イソコルス・シェーグレニ

本種は成体でも3㎜くらいにしかならないそうだ。3㎜といえばいかにも小さいが、しかしこの夏私の部屋にむやみと湧いたタバコシバンムシを計ってみたら、2㎜ほどだった。タバコシバンムシを知らない人は、ゴマ粒を思い浮べてほしい。2㎜でもそれなりに存在感…

ピルトニア・キューネイ

前回のパラディンに引き続き石炭紀の三葉虫を手に入れた。今回のはベルギー産で、比較的よく目にする種類だと思う。ただし、状態のいいのはめったにない。私の手に入れたのも瞼翼(palpebral lobes)が飛んでいるうえ、左右からの圧縮をうけて縦長に変形して…

三葉虫は化石の王様か?

これはと思って買った化石(複数)が意外にしょぼくて、もう自分には三葉虫以外の化石はダメなのかな、と思う。まあ三葉虫と、あとは植物化石ですね、興味のあるのは。ほかのは図鑑で見るだけでいいや……興味はあっても手が出ないもの、たとえばバージェス頁…

パラディン・トランシリス

私にとっては初の石炭紀三葉虫であり、今のところ唯一手持ちのプロエトゥス目がこれ。本種は名前にちょっとばかり混乱があって、あるところではグリフィチデス(Griffithides)と呼ばれ、またあるところではシュードフィリップシア(Pseudophillipsia)もし…

ヤフオクの転売er

いつのまにか日曜の夜はヤフオクタイムになってしまっているが、このところ自分の守備範囲外のものばかりが出品されているのはいい傾向だ。前回言及した「あれ」やこれやが出されると、静穏なるべき週末が静穏ではなくなってしまうからね。心乱されるだけな…

三葉虫の卵、デンドライト

MFの出品がなかなか終らない。それはそれでいいのだが、あれだけは出さずにいてくれよ、と思う。あれというのは私が目をつけている某化石で、あれを出されると非常に困るのである。というのも、見過ごすことができずにまたもや大枚はたく→来年のロシア進出計…

citariusの異常な愛情または私は如何にしてタバコをやめ、パイプを愛するようになったか

タバコを吸わなくなってはや4ヶ月が経った。うむ、いい感じですね。なにがいいかって、タバコの支配を徐々に脱しつつあるのが実感できること。私はべつに禁煙をどこまでも押し通すつもりはない。タバコに生活を支配されるのが嫌なので、タバコそのものは嫌…

化石とブラックライト

ロシアン三葉虫といえば、修復がつきもので、たいていの標本には修復率何パーセントと書いてある。この数値が正しいのかどうか、かねてから疑問に思っていた。質的にも量的にも、何を基準としてのパーセンテージなのか、はっきりしませんしね。昔はこの修復…

アサフス・エキスパンスス

今年いっぱいはロシア三葉虫には手を出さない、と決めていたが、とうとうその禁を破ってしまった!6月から始めた禁煙のおかげで、使わずに済んだタバコ代が4万円を超えてきたので、ここらでひとつ自分へのご褒美を、という、だれしも陥りがちな誘惑に抗する…

石炭紀の植物化石

長らくご無沙汰していた ebay の植物化石カテゴリーを久しぶりに見ると、なんだか以前よりずっと落ち着いている。かつて頻繁に見ていたころは、メゾンクリークのものがこれでもかとばかりに出ていたものだが……いまはどうやらペンシルベニアのシダ植物が旬の…

まったく同じ商品が

日本とフランスで同時にオークションにかけられているというのは、いったいどういうことだろうか。 レア☆三葉虫armatus Drotopsドロトポス・アルマータス モロッコ Drotops armatus Trilobite with visible hypostome (mouth) 出品者が同一人物ならば、値段…

フランスのオルドビス紀の三葉虫三種

私には珍しくまとめ買いをした。一括で千円そこそこだが、送料は三千円を超えているという、得なのか損なのかよく分らない買い物だった。 まあ値段はともかくとして、前から興味があったフランスのオルドビス紀の三葉虫を手に入れられたのは幸いだ。内訳はエ…

ダルマニテス・ミオプス

またしても部分化石だが、今回のは英国ダドリーのもの。前回のパラボリナとあわせて、英国産が少しづつ増えてくるのは嬉しい。 Dalmanites myops しかし、これはほんとにダドリー産なのだろうか? そういうことになると、まったく自信がない。なにしろダドリ…

パラボリナ・スピヌロサ

私のコレクションに不足しているのはなんといってもリカス成分、それからオレヌス成分だ。プロエトゥス成分もゼロだが、これはあまり気にならない。プロエトゥス類はメジャーなものならそう苦労せずとも入手可能ですからね。それに比べてリカス類は稀少かつ…

ノルウッディア・ベラスピナ

ユタ州ミラード郡のウィークス層(カンブリア紀)の産。ユタ州は三葉虫の特産地ともいえるところで、ハウスレンジ(House Range)という名前を記憶している人も少なくないと思う。ウィークス層もそのひとつで、小粒ながら特色のある三葉虫を産するので有名だ…

ウクライナのウミユリの茎

石炭紀のウミユリの化石とのことだが、しかしこれはウミユリというよりクリノイドと書いたほうが感じが出る。というのも、私の考えるウミユリは動物性と植物性とが奇妙にブレンドされているところに特色があるが、このウクライナの標本ではむしろ機械性(?…

エオブロンテウス・ラティカウダ

ご覧のとおり尾板のみの部分化石だが、これは仕方がない。というのも、本種は部分化石でしか産出しないのだから。全身揃ったのが絶無だとはいわないが、ふつうにはまず見かけない。 Eobronteus laticauda 本種を最初に見たのはレヴィ=セッティの本で、その…

ダルマニテス・リムルルス

ダルマニテスは、三葉虫に興味をもった当初から気になる存在だった。そのころ書いたメモに「なんとなく知的な感じがするのは気のせいか」とあるが、いまもその気持は変らない。三葉虫界きっての知性派(?)であり、「虫」というより魚類を思わせるその形状…