虫めづる姫君

医師の判断でシーネを外してもらい、二週間ぶりに左腕が自由になった。自由になったといっても、二週間も遊ばせていたので筋力が落ちてしまい、自分の腕ながらまったく力が入らない。まあキーボードを叩くくらいのことはできるので、久しぶりに更新することにした。

さて前にも書いたように、三葉虫の化石は女性には受けがわるいのだが、これはつまり女性というものが虫一般を嫌うことからきているように思う。たしかに女性のみならず、節足動物すなわち金子隆一氏のいわゆる「ぞわぞわした動物たち」を嫌う人は多い。かくいう私もどっちかといえば苦手なほうだ。

しかし中には虫好きの女性もいるだろう。そこでふと思い出したのは、堤中納言物語に入っている「虫めづる姫君」の話だ。手近なところで岩波文庫を買って読んでみたが、うむ、じつにいい話ですよこれは。虫めづる姫君というのは、いまでいえばしょこたんこと中川翔子さんのような人ではなかったかと思う。変人ならではの可愛らしさが行間からにじみ出てる。「いと興あることかな、こち持てこ」とか「けらを(下男の名)、かしこにいで、みてこ」とか、しゃべりかたもおもしろい。

こういう女性が身近にいればなあ、と思う今日このごろ。