ヤフオク狂想曲またはPCの前の懲りない面々またはおめーらの頭の中は化石のことしか無いのか~っ

このところ連日ヤフオクで高額商品の出品、落札が行われているのだが、どうもいまひとつ流れに乗れない。いちばんの理由はもちろん私にお金がないからだが、もうひとつの大きな理由として、あまり私の興味をひくようなものが出ていないことがあげられる。それもそのはずで、私の好きな化石のたぐいはあまり商品価値の高くないのが多い。欧州産の地味な三葉虫とか、植物化石のかけらなどではおそらく商売にならないと思われる。

そんなわけで、たいていは傍観をきめこむことが多かったのだが、そんななかで「おお、これは」と思ったのがスフェロコリフェ・ロブスタだ。スフェロコリフェにはだいぶ前から興味をもっていて、このMスター・Fッシルさんの標本にも注目していたが、それがオークションに出されるとは! うーん、これはどうしようかな、と真剣に迷った。

8ミリという大きさ(小ささ?)は購買意欲を殺ぐものではない。一年ほど前だったら8ミリと聞いただけで買う気が失せただろうけど、今年になって小さい三葉虫になじむようになって分ったのは、小さいからといってけっして大きい標本に引けをとるものではないということ。大きい小さいはあまり関係なく、大事なのはその形態と、それから保存状態なのである。

今回の標本は、形態的にはまず問題なく、保存状態もわるくなさそうだ。ただし、である。かんじんの眼が痕跡しか確認できないのだ。つぶれているのか、もしくは未発達なのかは知らないが、眼が確認できないというのは大いなるマイナス要因といわねばならない。スフェロコリフェの魅力は、その大きくふくらんだ頭部と、頬棘ならびに二股になった尾棘、それからちょこんと飛び出た小さい眼にある。この眼がないことが最後まで引っかかって、とうとう入札せずにしまった。

結果的にはそう高値にならずに落札されたが、もしあそこで私ががんばっていたら、おそらく10万近くなったのではないか。そしてあの標本にはおそらく10万を出すほどの価値はない(少なくとも私には)。

しかしあぶなかった。もう少しで稀少種に手を出すところだった。

片隅の化石愛好家としての本分をわきまえろ、というのが今回の教訓だ。


(タイトルはラズウェル細木さんのネタを借用しました)