パキポラの一種

パキポラとは何か? これがよく分らんのですよ。エリアソン女史のゴトランド本ではいちおう床板サンゴに分類されていて、「パキポラのサンゴ体は幅広くて平べったい木の枝に似ている。住房は直径1ミリあるかないかで、厚い囲壁をもっている。ゴトランドでは多産する」と説明があるけれども、他の床板サンゴとは似ても似つかぬその形を見るにつけ、これはほんとにサンゴなのか、という疑問が頭をもたげてくる。


Pachypora sp.


ではサンゴでなければいったい何なのか? 少なくとも見た目が似ているものにコケムシがあげられる。ひとくちにコケムシといってもいろんな種類があるが、たとえばアメリカのデボン系で産出する下の画像のようなのはどうだろう。


こちらのサイトより借用


コケムシのうちでも偏口類(Trepostomata)は「床板サンゴにもっともよく似たもので、中にはそのどちらに属せしめたらよいかが、はっきりしないものもある」とのこと(朝倉書店「古生物学」上巻)。しろうと目に判断がつかないのもむりはない。

まあサンゴであろうがコケムシであろうが、見た目がおもしろければどっちでもいいので、いずれ帰属がはっきりするまで、宙ぶらりんのままにしておこう。

ちなみにパキポラとは pachy 厚い + pora 孔 の複合語で、厚孔サンゴもしくは厚孔虫と和訳することができる。

下にいちおうデータを記しておく。

Pachypora sp.
Silur
Häftlingsklint
Gotland
Schweden