カリオプス・アルマートゥス

オクラホマのブロマイド層(オルドビス紀)、つまりホモテルスと同じ地層から出たもの。頭部だけの部分化石だが、ほかにウミユリ(蕚のみ)や腕足類(?)が載っていて、小さいながらもにぎやかな標本になっている。

カリオプスはファコプス超科のプテリゴメトプス科に属していて、ファコプスに似ているが頭鞍にカリメネみたいな三対の瘤があり、頭部の全体を細かい粒々が覆っている。目つきに険があるのと、頭部の先端が尖っているせいで、なんとなく烏天狗を思わせる精悍な顔つきをしている。


calliops armatus


さてこのカリオプス、場合によってはカリプトアウラクス(Calyptaulax)と呼ばれたりもするようだ。こういう細かい点になると素人にはお手上げだし、もしかしたら単なる異名(シノニム)にすぎないのかもしれない。本種においても、カリオプス・アルマートゥスとカリプトアウラクス・アヌラータ(Calyptaulax annulata)のふたつの名前を用意しておいたほうが無難だろう。

ファコプス類の標本における楽しみのひとつに、その複眼があげられる。本種では小さすぎて肉眼ではあまりよく見えないけれども、写真にとってみるとなかなかりっぱなものであることがわかる。



ブロマイド層の三葉虫が、その外殻の保存のよさと裏腹に完全体で産出することが稀なのは、おそらく水流が急で、たいていのものはそこらの岩に打ちつけられてばらばらにされてしまったからではないかと思われる。