小さいものの楽園

最近買った標本はどれも小さいものばかりで、じゃまにならないので机の上に置きっぱなしにしていた。そうすると、いつのまにかそこが本来の置き場所になってしまい、ほかのところへ移そうにも移せなくなってくる。そんなわけで、机の一角がまたしても標本に占領されてしまった。

このささやかな置き場に、ゴトランド産のルゴササンゴを並べてみた。オルドビス紀のメリケン三葉虫のあいだにシルル紀のサンゴを置くのが時代錯誤、場所錯誤なのは百も承知しているが、ここは博物館ではないのでとくに気にする必要もない。時代錯誤、場所錯誤、おおいにけっこうではないか。サンゴだって単独で置かれるよりは、こうして三葉虫といっしょのほうがにぎやかでいいだろう。






ふだんは化石棚に置いてあるディクラヌルスを久々に取り出して、この小さい化石の群にまぜてみる。ディクラヌルスもそれほど大きいわけではないが、こうしてみるとけっこうな巨体だ。そればかりでなく、単純な形の三葉虫の横に並ぶと、その複雑怪奇な体制がいよいよ際立ってみえる。



博物館級の(つまりサイズがでかい)標本はもちろんすばらしいが、小さい標本は手元に置いておけるぶん、いっそう親しみがわきやすい。